Ruby というプログラミング言語において、データを格納する方法に「ハッシュ(Hash)」というものがあります。連想配列とも呼ばれます。
ここではハッシュ(Hash)とは何か? という話を初心者向けにわかりやすく図解します。
ハッシュとは? ハッシュの意味
ハッシュは一言で言うと、「キー」と「バリュー」のペアを複数まとめた構造のことです。
通常だと一つの「変数」には値を一つしか入れることができません。
変数について詳しくはこちら。
ハッシュで保存すると、ひとつの変数に複数のキーとバリューのペアをまとめて入れることができます。
例えばフルーツの名前をキー、値段をバリューとして、複数のペアを ひとつの変数に格納できます。
ハッシュの使い道
ハッシュは同じ種類の複数の値を扱うときに便利です。また、それぞれの値にキーとして名前をつけておけるので、特定の値をすぐに呼び出すことができます。
クラスのメンバーのテストの点数データを扱う場合を例に、Ruby という言語を使って考えてみましょう。
配列を使わない場合、以下のように人数分だけ変数を用意する必要があります。
suzuki = 80
tanaka = 70
yamada = 90
ハッシュを使えば、以下のようにひとつの変数にまとめて格納することができます。
score = {:suzuki => 80, :tanaka => 70, :yamada => 90}
このような形でデータを格納しておくと、名前を使って そのメンバーのスコアをかんたんに取得できます。
キーが「tanaka」のバリューを取得するプログラム例
p score[:tanaka]
また、あるものに対して複数の属性の値を格納するときにも便利です。
あるメンバーの複数の情報を変数に格納する例
member = {:name => "suzuki", :age => 15, :score => 80}
このように ハッシュを使うことで、辞書のように、複数のデータをキーと紐づけて格納することができるようになります。
また、格納した値はキーを使ってかんたんに呼び出すことができます。
まとめ
以上、Rubyにおけるハッシュ(Hash)とは何か? という話を解説しました!
ここまでの内容をまとめておきます。
- ハッシュは、「キー」と「バリュー」のペアを複数まとめた構造のこと。
- ハッシュを使うことで、「キー」を使って特定の値をすぐに呼び出すことができる。
- ハッシュには同じ種類のデータ、もしくは特定のものに対する複数の属性値を入れて使うことが多い。
以降の記事では、具体的にプログラムを使ったハッシュの操作方法を解説していきます。